中濱万次郎

山本先輩の「仙台藩士幕末世界一周」を読んでいて思い出すのは、中濱万次郎のことです。今では、ジョン万次郎の方が通りが良いですよね。

私は、本当にこの人に興味があって、アメリカにいた頃は、彼が捕鯨船のウィットフィールド船長に助けられて連れて行かれたマサチューセッツ州のファア・ヘイブンという昔の捕鯨の街に数回行きました。また、どうしても彼の出身地を訪ねたくて、高知の土佐清水という街にも行きました。

英語の勉強をしようと思えば、今はインターネットに英語の映像が溢れており、ただでオーディオ・ビジュアル教材が手に入ります。文法もあり、発音記号もあり、英語を体系的に学ぶことも可能です。

しかし、万次郎や、「世界一周」の左太夫の時代は、自分の耳しかない。
カタカナ英語じゃだめだというのは、正しいと思うけど、その頃は、カタカナに頼るしかない、そういう時代だったんだなと思います。

そのカタカナの表記が、「音を忠実に写すぞ!」という意欲に富んでいることが、文献を見ると分かります。万次郎の子孫である中濱博氏が著された「中濱万次郎」(冨士房インターナショナル)という本に、そのあたりのことが書いてありました。写真で一部、お伝えしたいと思います。

また、あのABCの歌を日本に伝えたのは、万次郎なんだそうです。ご存知でした。

こうした先人の足跡を、私たちが踏んでいることを、時々は思い出すのも、一興かと!